大人のマナー再確認!冠婚葬祭における服装とご祝儀・香典の基本ルール

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冠婚葬祭とは?人生の節目に求められる「大人のマナー」

「冠婚葬祭」とは、人生の重要な節目となる四つの儀礼(元服・成人式などの「冠」、結婚式の「婚」、葬儀・法事などの「葬」、季節の行事・祭事などの「祭」)を総称した言葉です。現代においては、主に結婚式やお葬式といった、社会的な儀式を指すことが多くなっています。

これらの場では、故人を偲ぶ気持ちや、お祝いの気持ちを適切に表すために、伝統や地域、宗派に基づいた一定のマナーが求められます。ここでは、特に間違いやすい「服装」と「金銭」に関する基本ルールを確認しましょう。

結婚式(慶事)の服装マナー:新郎新婦への祝福を表す装い

 

結婚式は、新郎新婦の門出を祝う晴れやかな場です。ゲストの服装は、主役である新郎新婦を引き立て、場にふさわしい華やかさと品格を保つことが基本です。

女性ゲストの注意点

  • 白の着用:「花嫁の色」とされる白や、それに近い色(薄いアイボリーなど)の全身コーディネートは避けましょう。白っぽいジャケットやバッグを取り入れる程度であれば問題ありません。
  • 肌の露出:昼間の結婚式では、肩や胸元の露出は控えめにします。ノースリーブやキャミソールの場合は、必ずボレロやストールなどを羽織りましょう。スカート丈は膝丈〜ミモレ丈が上品とされます。
  • 靴:つま先が出るサンダルやミュール、カジュアルなブーツはマナー違反です。ヒールのあるパンプスを選びましょう。

男性ゲストの注意点

  • スーツ:ブラックスーツか、濃紺やチャコールグレーなどのダークカラーのスーツが基本です。カジュアルなデニム素材やTシャツは避けましょう。
  • ネクタイ:白やシルバー、パステルカラーなど、明るく華やかな色を選びます。黒や柄が濃いネクタイは弔事を連想させるため避けましょう。

ご祝儀の基本ルール:渡し方と金額相場

ご祝儀は、新郎新婦への祝福の気持ちを形にしたものです。ルールに沿って準備しましょう。

のし袋の選び方

ご祝儀袋は、お祝い事に使用される「結び切り」または「あわじ結び」の水引を選びます。水引の色は紅白または金銀が一般的です。水引の数は10本が基本です。

葬儀・弔事の基本マナー:故人への敬意を表す心遣い

葬儀や法事などの弔事は、故人を追悼し、遺族の悲しみに寄り添うための場です。慶事とは反対に、華美なものは避け、控えめで厳粛な装いと振る舞いが求められます。ここでは、弔事における基本的な服装と香典のルールについて解説します。

 

葬儀・告別式(弔事)の服装マナー:略喪服と準喪服

参列者が着用するのは、一般的に「略喪服」または「準喪服」です。アクセサリーやバッグなども含め、すべてにおいて光沢のない地味なものを選びます。

男性の服装

  • スーツ:ブラックスーツ(準喪服)を着用します。最近は濃紺やダークグレーのスーツも略喪服として許容されますが、迷う場合は黒を選びましょう。
  • シャツとネクタイ:シャツは白無地、ネクタイは黒無地のものを着用します。ネクタイピンは外します。
  • 靴下と靴:靴下は黒無地、靴は光沢のない黒の革靴(金具の少ないもの)を選びます。

女性の服装

  • ワンピース・アンサンブル:黒無地のワンピース、またはスーツ(アンサンブル)を着用します。肌の露出は避け、スカート丈は膝下を選びます。
  • ストッキング:肌色のストッキングではなく、必ず黒のストッキングを着用します。タイツはカジュアルな印象を与えるため避けます(真冬の寒冷地を除く)。
  • アクセサリー:結婚指輪以外は外すのが基本ですが、真珠(一連のもの)は「涙」を表すとして許容されています。二連のネックレスは「不幸が重なる」ことを連想させるため避けましょう。

メイクは控えめな「薄化粧」を心がけ、派手なネイルや香水は避けましょう。

香典の基本ルール:不祝儀袋の選び方と金額

香典は、線香や花といった供物の代わりに故人の霊前にお供えする金銭です。弔事では「不幸を繰り返さない」という意味から、水引は**「結び切り」または「あわじ結び」**を選び、色は黒白または双銀(銀一色)が一般的です。

金額と入れ方

金額は故人との関係性によって異なりますが、慶事と同様に、四(死)や九(苦)を連想させる金額は避けます。また、弔事では「急な訃報で準備する時間がなかった」という意味合いを込めて、新札の使用を避けるのがマナーとされています。

香典袋は、袱紗(ふくさ)に包んで持参し、受付で記帳を済ませた後、両手で渡すのが丁寧な渡し方です。

共通する心遣い:慶弔共通のマナーと手紙の書き方

冠婚葬祭の場面では、服装や金銭のルールだけでなく、相手に対する敬意や心遣いを込めた立ち居振る舞いが最も重要です。慶事と弔事、両方に共通する基本マナーや、手紙・メッセージに関する注意点を確認しましょう。

金銭に関する共通のマナー:新札と袱紗(ふくさ)

ご祝儀(慶事)と香典(弔事)では、金銭の包み方に関して正反対のマナーがあります。

  • 慶事(ご祝儀):結婚式など、お祝い事が事前に分かっている場合は、新しい門出を祝う気持ちを込めて新札を準備するのがマナーです。
  • 弔事(香典):訃報は急であるため、あらかじめ準備していたと思われる新札は避けます。もし新札しかない場合は、一度折り目を付けてから包むのが一般的な配慮とされています。

また、金銭を包んだのし袋や不祝儀袋は、カバンにそのまま入れるのではなく、必ず**袱紗(ふくさ)**に包んで持参します。袱紗は、金銭を汚れから守り、相手への敬意を示す役割があります。慶事では赤系や華やかな柄、弔事では紺や緑、紫などの寒色系の色を使います(紫色は慶弔どちらにも使用可能です)。

弔事の言葉遣い:「忌み言葉」と「重ね言葉」の注意点

弔事の場では、不吉な言葉とされる「忌み言葉」や、「不幸が重なる」ことを連想させる「重ね言葉」の使用を避けるのが基本です。

  • 忌み言葉の例:「消える」「浮かばれない」「迷う」「四(死)」「九(苦)」など
  • 重ね言葉の例:「重ね重ね」「くれぐれも」「またまた」「再三」など

弔いのメッセージや弔問時の会話では、「ご冥福をお祈りします」といった定型的な言葉を使う際にも、これらの言葉をうっかり使わないよう注意が必要です。

 

お祝いやお悔やみの「手紙・メッセージ」の注意点

冠婚葬祭において、メッセージを添える機会も多いです。ここでも慶弔で明確にルールが分かれます。

  • 結婚式の招待状返信:句読点(「、」「。」)は「区切り」を意味するため、お祝いの場では使わないのがマナーです。行頭を下げない、忌み言葉を避けるなど、細かな点に注意します。
  • 弔事の手紙:便箋が複数枚になるのは「不幸が重なる」ことを連想させるため、基本は一筆箋や一枚の便箋で簡潔にまとめます。縦書きで書くのが丁寧とされます。

冠婚葬祭のマナーは複雑に感じられるかもしれませんが、その根底にあるのは、**相手を思いやる「心」**です。形式にとらわれすぎず、気持ちを込めた振る舞いを心がけることが、何よりも大切な大人のマナーと言えるでしょう。

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